やさしさはひらがなで
苗字が「さとう」なので余計にそう感じるのかもしれませんが(^_^;)
体が溶けそうなくらいに猛暑が続いております
移転したての新店
は今まで以上に木のよい香りがいたします
その香りで少しでも暑さがやわらげばと願ってやみません
さて久々の更新となってしまいましたが
またちょっと記事にしたくなるようなことがありましたので・・
つい先日、家族連れのお客様が来店いたしました
お子様がお二人の身重のタイ出身のお母様でした
しばらく売り場を見ておられまして。。。
輪島塗に心惹かれたようで。。
レジに持ってこられました
お話をお伺いすると
ご友人が、タイへ帰られるとの事でして
その日本の思い出を込めてお箸を
お土産としてお渡ししたいとの事でした
のし紙をお付けすることになり
「表書き」を何にされるかのお話になりました
「感謝と友情の意味を込めた表書き」にされたいということで
「餞別」や「松の葉」、「感謝」など旦那様を通して
どういったときに使う表書きかを踏まえて
ご提案させていただいたのですが
どうも、、お客様の伝えたいイメージと相違しているらしく、
戸惑いの表情をされていました
こちら側も普段、表書きをご提案する時に
それほど困るようなことはないのですが
お客様の本当に思っている感謝の気持ちを
的確に表現できる表書きは
意外と少ないな。。。とこのとき感じました
外国の方なので、日本語はそれほど
深い意味を理解されていない部分もあり
受け取られる方もまた外国の方なので
表書きの意味合いをどこまで感じ取っていただけるか
わかりませんが
それなので尚更、その感謝の気持ちを
簡単な日本語で深く感謝の気持ちを表し
伝えられるような言葉をご提案したいと
強く思いました
しばらくして私は
ひらがなで
「ありがとう」をご提示しました
「ありがとう」は漢字だと「有り難う」となって
めったにない、と言うような意味合いになってしまうので
少し表書きには向かないかなと思い
またカタカナで「アリガトウ」としてしまうと
心が無いという場合と寂しい気持ちや
かなしい感じがしてしまう気がしたので
やっぱり感謝の気持ちにやさしさをこめて
表現するなら
なんといっても ひらがなの「ありがとう」かなと
思ったわけです
「ありがとう」は外国の方もご存知の方が多い
日本語のひとつですから。。受け取られる方にも
伝わりやすいかなと思いました
もう、だいぶ前に読んだ本に書いてあったことが
しみじみそうなんだなと感じました
やさしさは「ひらがな」で
寂しさ・悲しみというか
心が平穏でなく冷静に考えにくいような
感情の時には「カタカナ」で
説得力を持たせるなら「漢字」で
日本語の「深さ」をまたひとつ知ったような気がしました
話がそれてしまいましたが
肝心のお客様は「ありがとう」を提案したら
とても喜んでいただけて
お店を出るときに私たちに
「ありがとう」と満面の笑みを浮かべて言ってくださいました
自分がいろいろとお客様のために考えご提案したことが
ちゃんと伝わり、それがすぐに
「答え」としてお客様から言葉や表情でいただけるのも
お箸やさんをやっていて良かったと思えることのひとつです